新ロゴマークデザインについて

Official Rules

銀の馬車道ネットワーク協議会は馬車道完成から140周年を記念し、今後の地域外や海外へのグローバル展開を目指し
日本を代表するデザイナーであり、加西市に本社を置くGRAPH代表 北川一成氏に依頼し、
銀の馬車道ロゴマークデザインを刷新いたしました。
末長く皆様に親しまれる、視覚的コミュニケーションツールとして今後活用してまいります。

「銀の馬車道」ロゴマーク デザインコンセプト

マークのイメージは、「道」そのものです。「銀の馬車道」は、低地地形という地理的条件によって、南北に真っ直ぐのびる道の設計が可能であった、ということが特徴のひとつです。このイメージをデザインに反映したいと思いました。
「銀の馬車道」は明治時代につくられた歴史ある道ですが、これから発信していく情報を受け取るのは現代に生きる人々です。そのため、グラフィックイメージは明治から現代までを貫くものであることが必要です。つまり、「懐かしさと新しさ」の両方をあわせもったものでなくてはならないと思いました。
以上の考えから、後述いたします様々な展開のベースとなる、シンプルなマークを作成いたしました。

ロゴについて:

和文ロゴの漢字は、古典文字を参照しながらデザインしました。欧文ロゴは、馬の蹄鉄を印象付ける、丸みを帯びた曲線で作成しています。いずれも親しみやすさを持ちながら、モダンなタイポグラフィとしての顔も持ち合わせています。

ロゴマークの展開について:

「銀の馬車道」がより一層魅力的な観光資源になっていくために、他との差別化や競争力をつける新たな取り組みが必要であると思います。
今回ご提案するマークは、“銀の馬車道ブランド”の顔として、食品やお土産品、イベントや、その他おもしろいアイデアとともにさまざまに展開していけることを想定しております。たとえば「銀の馬車道」オリジナルのお土産品を新たに開発したり、地域を盛り上げる優れたアイデアに贈られる「銀の馬車道・アイデアグランプリ」を開催したり、「銀の馬車道・グルメコンテスト」を企画したり、といったような取り組みです。
その際、マークとロゴが、食品やお土産品のパッケージに統一して印刷されていたり、イベント開催時に作成されるノボリに展開されたり、表彰トロフィーのデザインモチーフになったりと、さまざまな形で展開していくことで、ひとつのブランドを形成していくことでしょう。
ブランドが認知され、「銀の馬車道」という魅力的な道があるのだと知ってもらうことで、たとえば「朝来市の竹田城跡を訪れた人が、この道を通って、世界遺産・姫路城も合わせて訪れたいと、姫路市へ足をのばす」といったような、観光客の新たな流れも生まれるのではないか、と期待しております。

今回のロゴマークは、複数の市町村にまたがる「銀の馬車道」のそれぞれの地域の地元の方々に、愛着をもってご活用いただきたいと考えております。そのためには、特定の地域だけが目立つことを避けなければなりません。マーク上部には、「銀の馬車道」の各々の市町村名を配置できるようになっており、マーク全体のイメージは統一しながらも、市町村ごとのオリジナリティーを担保することができます。また、マークのプロポーションを正方形で設計することで、どんな媒体のどんなレイアウトにも配置しやすくなっており、使い勝手のよさも考慮したデザインとなっております。

※ロゴマークとロゴタイプの組み合わせ使用例の一部抜粋

GRAPH株式会社 代表取締役/ヘッドデザイナー

北川 一成

1965年兵庫県加西市生まれ。 87年筑波大学卒業。89年GRAPH(旧:北川紙器印刷株式会社)入社。
01年、書籍『NEW BLOOD』(発行:六耀社)で建築・美術・デザイン・ファッションの今日を動かす20人の1人として紹介。同年国際グラフィック連盟(世界約250名のトップデザイナーによって構成される世界最高峰のデザイン組織)の会員に選出。04年、フランス国立図書館に、“近年の印刷とデザインの優れた本”として多数の作品が永久保存される。11年秋、パリのポンピドーセンターで開催される現代日本のグラフィックデザイン展の作家15人の1人として選抜される。
“捨てられない印刷物”を目指す技術の追求と、経営者とデザイナー双方の視点に立った“経営資源としてのデザインの在り方”の提案により、地域の中小企業から海外の著名高級ブランドまで多くのクライアントから支持を得る。出演にNHK WORLD「DESIGN TALKS plus」、テレビ東京『カンブリア宮殿』、NHK『ビジネス新伝説 ルソンの壷』他多数。著作に『変わる価値』(発行:ワークスコーポレーション)、関連書籍に『ブランドは根性_世界が駆け込むデザイン印刷工場GRAPHのビジネス』(発行:日経BP社)がある。